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変わり兜×刀装具

Author:変わり兜×刀装具
平成25年11月2日(土)~12月8日(日)まで、
大阪歴史博物館で開催される特別展のご案内ブログです♪
事前に読んでおくとより一層展示が楽しめる情報をご提供します!

会期が短いので、ぜひお早めにお越し下さいね。

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当館初心者の方へ ~耳より話と要注意の話

意外と知られていませんが、
当館は


小中学生観覧料無料(特別展含む!!)


です。
市内・市外不問です。

※大きく見える中学生などは証明書をお持ちいただき、気持ちよくご入館くださいね。


今回の展覧会は、ぜひこの世代の方々にもごらんいただきたいと思っています。
ぜひご家族みなさまでわいわい言いながらご見学ください。


ということで、週末の賑わいが今から予想されるわけですが、
時間の都合が付く方や、ゆっくりごらんになりたい、という方は平日にとお思いになるはず。
その時に要注意なのは、


当館、火曜日が休館です!


これは市の施策として、特定の曜日に偏りを持たせないようにするためのもので、
今の場所に移転してからずっと火曜日休館となっているのですが、
初めてお越しの方はもちろんですが、
ちょくちょくお見えいただいている方でも、うっかり忘れてしまいがちです。


火曜日に(私達は出勤しています)博物館の前でぼうぜんとされているお客様を見るのは
こちらとしてもツライです。

でも、たびたびお見かけします(悲)。

なので、今から手帳に行く日を記入しましょう!
手帳がない人は、携帯のアラームに登録するなどでもOK!


あと、当館
毎週金曜日は夜間開館
しております。
市内通勤者の方で平日日中はちょっと行きにくい、という方は、
この時間帯をオススメします。
ただ、今回は会期中の金曜夜間に2回、イベントを入れていますので、
静かにご見学いただきたい方は、その金曜日以外にお越しくださいね。


状況としては、会期の後半になるほど混雑が予想されます。
展示替えはほとんどなく(近々お知らせできると思います)、
チラシ掲載の作品については、関ヶ原合戦図屏風の右隻・左隻の入れ替えがあるだけです。

お早めのお越しをお待ちしております。

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グッズ作成中

堅い記事は一旦おいときます。


今、図録の編集と並行し、グッズの作成が本格化しています。
定番のポストカードやクリアファイルなどですが、これに加え、
当館によくお越しになる方はご存じの、
当館特製「館(もしくは缶)バッヂ」(あるいはミラー、あるいはマグネット)があります。

実は今回、展覧会に際して、
当館所蔵(前田善衛氏寄贈)の重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」(津軽屏風)
の変わり兜部分の拡大図を50カットほど撮影しました。

なにぶん、1人や2人では出し入れできない大屏風なので、
それに撮影をとなると、結構大変な作業だったのですが、
図録に入れようと思い、ガンバッテ人を集め、撮影いたしました。

が・・・
図録盛りだくさんで、到底すべての画像を掲載することもできず・・・(涙)。

かなり残念に思いつつ来年以降のリベンジを探っていたのですが、
この大きさがちょうどカンバッヂにぴったり!ということで、
なるべく多くの種類の画像をカンバッジに採用して貰うようお願いしています。

どの図録にも出ていない初公開画像がカンバッヂにあるかもしれませんので、
展覧会にお越しの際は、グッズコーナーにもぜひお立ち寄り下さい!


P1100206.jpg

江戸時代の兜 ~キーワードは「変容」

続きです。

毛頭夢をつぶすつもりはないけれど、
明らかに戦国時代ではないものを「戦国」の看板のもとお見せするのは
だまし討ちのようなもの。
そういう不実なことはしたくありません。

タイトルを説明的にするのは良くないと知りつつも
蛇足のような言葉を付け足すことにこだわったのは、
江戸のものも出ます!という主張です。

では、江戸時代の兜はどんなものなのか。
時代は連続性がありますから、急変するわけではありません。
ただ、変化を遂げます。
どんな変化かは、会場でどうぞごらんください!

変わりゆく時期の造形は大変勢いがあるものです
刺激的な作品群は戦国時代とは異なる楽しさがあります。
自信を持ってオススメします。


続きます。

刀剣と兜、その「用途以外の側面」



博物館で刀剣の展示をしていますと必ず聞かれるのが

「これは本当に切れるのか」
「これは人を切っているのか」

といったご質問です。

これは、刀剣=切る道具 という認識に基づいたご質問かと思われます。
が、実はこの認識は一面としては正しくも、一面でしかありません。

単に切る道具としての刀剣であれば、現在これほど多くの作品は残っていないでしょう。
ということは今残っている刀剣の多くは、それ以外の側面を強い属性として持っている、
ということが容易に想定されます。

ここで多くは触れませんが、その多面性には、名物(道具≒宝物≒贈答品)としての側面や、
奉納品(≒お守り刀≒己を守るためのもの)としての側面などがあるでしょう。


変わり兜についても、同様の誤解・・・というか、誤解ではないのですが、

兜=「戦国」の「武将」が使った「実用の道具」である、

という固定観念が、
それ以外の見方を阻んできたように思います。

これまであれこれ書いていますが、
この展覧会の開催動機の大きなひとつは、その固定観念を崩すことにあります。

ただ、これはもしかして戦国ファンの夢をつぶすことにもなるかもしれない・・・。

それは本意ではありません。懸念はずっと念頭にあります。

自由にご見学いただきたい

と前回書いたのはそういうこともあってなのです。

長くなりましたので続きます。


カタログ作成中&ちょっと真面目な話①

展覧会をやるからには当然お伝えしたいことや思いを持っているわけですが、

基本はこちら黒子でございますし、展覧会の私物化は望んでいませんので、

第一としてはみなさまが思い思いに想像を巡らせ、楽しんでもらいたいと願っております。


そんなわけで、基本的に、押しつけはなるべくしないようにしつつ、

しかし「考え」は前に出す、という方針で

図録等作成したつもりです。(若干のブレはあえて残していますが)


このブログがわかりやすいという温かいお言葉もいただいていますが、

結果的にはブログを書くようにというわけにはいかない部分もあったかもしれません。

(そんな図録も最後は時間との戦いになりましたので、ちょっと精度には自信がありませんが・・・)

私としては、両方をお読みいただけるとありがたいなあ~と思っています。

(そしてもう少し時間をかけてこのブログも充実させたい・・・)

あ、でも音声ガイドはブログの雰囲気を残した物になりそうです。(←現在作成中)





そんなこの展覧会ですが、実は構想してから2年が経ちます。

開催のきっかけは何度も書いているようにひとつではないのですが、

ちょうど2年前というと、世の中が閉塞感に満ちていて、八方ふさがりのような気分が漂っていた時期。

そんなこの国にアイデンティティと自信を取り戻してもらいたい、

そう願ったことは私の背中を押した大きな要因のひとつです。

昔のひとたちの造形・ものづくりに対するエネルギーを得てもらい、

アート系の方はもちろんですが、ひろくものづくりに携わる方々の刺激になればと願っています。


もちろん、ただ楽しむだけというのも大歓迎です!

いろんな立場の方が、それぞれの楽しみ方ができる展覧会にしているつもりです。






開催まで残りあと1ヶ月となってきましたので、

これからはちょっとこんな感じの話も入れていきたいなと思っています。







キレキレにカッコイイ

エヴァンゲリオン展は先週末で終了しましたが、
もうすでに次の関会場で展示が始まっています。

関会場からは、関の刀工さんの作が新たに追加されるとは聞いていたのですが、
知り合いの刀職さんのブログにアップされた作品を見て、
もう、心がわしづかみにされてしまいました。

かっこいいんですよ~これが。
うう、近くで見たい(涙)。

関会場は会期的にお伺いしている場合ではないですが、
せめて上野の森ででも・・・拝見したいです。

で、
このブログで
なんでしつこくエヴァの話を続けているかというと、
変わり兜って、当時の人たちにはこんな風に映ったんじゃないかな~と思うのです!!

つまり刀の拵はかくかくしかじかの掟で作るべし、のような不文律を気にせず
デザインを作っていく。でも、守るべき本体の姿は損なわない。
きっと変わり兜もそんな感じで、
基本の鉢とその機能を守りつつも、上に載せる物は新しくかっこいい。
そんなものづくりの姿は、当時として新しく、そして今見ても新しいんですよね。

変わり兜も、登場当初は、お年寄りが眉をひそめたりしたのかな、
なんて想像もふくらんだりします。


妃殿下お気に入りのひと品

158.jpg

この作品「蘭図縁頭」は昨年度の特集展示「刀装・根付 細密工芸の華」でも展示しました。
大変ご好評頂いたこの展示。

実は、先般のIOCにおいて素敵なスピーチをご披露なさいました
高円宮妃殿下久子様がプライベートでご見学なさいました。

妃殿下は根付の研究者であり理解者でもありまして、
大阪芸術大学にて博士論文をお書きになるほどの知見をお持ちでいらっしゃいます。

そんな妃殿下なので、根付の展示はもちろん入念にご見学なさりましたが、
刀装具についても、かなりお時間をかけて、ごらんになられました。

その中で、

「これ素敵ね」

とおっしゃったのがこの作品でした。

さまざまな名品が揃う中、この作品に注目されるとは、
妃殿下の審美眼、さすがだなと感服いたしました。


私もこの作品はとても素敵だと思っています。


作者は江戸時代の名工・岩本昆寛(いわもとこんかん)です。



らせんの美意識

エヴァ展もとうとう明日でラストとなりました。
まだのかたは、変わり兜×刀装具展の前売り券購入を兼ねてぜひお越しくださいね!

さて、今日はそんな名残惜しいヱヴァンゲリヲン展から、ロンギヌスの槍です。

私はエヴァのアニメを見ていないので、
アニメ中でどんな風にこの槍が取り上げられているのかは知らないのですが、
広島の三上刀匠らが作成されたこの槍風オブジェは、持ち手のところが螺旋状になっていますよね。
(展示場ではどうやってこのネジネジを作り上げたかの映像も流れていますが、なかなかダイナミックです!)
item001.jpg


この「螺旋」の美意識・・・・
というところに視点を持っていきまして、

変わり兜×刀装具展の出品物のひとつ、
大阪・羽曳野にあります譽田八幡宮ご所蔵の薙刀の拵(重要文化財)を今日はご紹介しましょう。

とても重要な作例なのですが、
一見すると(色が)地味なので、派手な兜に紛れて見落としかねませんので要注意です。

これです↓↓
11.jpg


やはり写真でも見にくくて申し訳ありません。
詳細は、実際に会場でごらんいただければと思いますが、
持ち手の部分に螺旋状に金属が巻かれています。
こういうのを「蛭巻(ひるまき)」と言います。
鞘や柄は、二枚の木を合わせて造りますので、重い大太刀や槍だと重みに負けて割れてしまうことがあります。
それを防ぐために、ぐるぐる巻いたわけです。

この春に天王寺の美術館でボストン美術館展がありましたが、
「平治物語絵巻」にはこの手の薙刀柄がたくさん描かれていました。
時代としてはこの作品と同じ、鎌倉時代ですから、話は合いますよね。

そんな実用から生まれた蛭巻は、時代を経て桃山時代になると、


ちょっとこのレトロなヤツ、デザインとして面白いんじゃない?

と思われたらしく(こんな言い方ではなかったと思いますが)、
実用目的ではなくあきらかに鑑賞目的として螺旋を巻いたデザインが生まれます。
よく知られているのは、
東京国立博物館にある秀吉所用「金蛭巻朱漆大小拵」(重文)ですが、
今回の展覧会では、井伊家に伝わる蛭巻デザインの朱塗大小拵を展示します。


朱塗小

この画像は小だけですが、会場では大小とも展示します。
「井伊の赤備え」を表す作品でもあり、桃山時代の造形潮流を表す江戸時代の作品です。

で、元に戻りますが、桃山時代の蛭巻意匠の源流にあるのが、
譽田八幡宮の薙刀に代表されるような、鎌倉~南北朝時代の武張った蛭巻拵なのです。
展示場では最初のコーナーに出てきます。先の展示物が目に入るとつい急ぎたくなりますが、
ぜひ足を止めて見ていただければと思います。

ウルトラマンと成田亨氏と黒田長政

前も書いたように
今回の展覧会のきっかけには、いくつかの要素がありますが、
黒田長政の変わり兜がウルトラマンに影響を与えた、
ということを何かで読んだか聞いたことがずっと気になっていた、というのもそのひとつにあります。

それが何だったか思い出せず、
気になってれ調べていくうちに、一冊の図録と出会いました。
それがこれ↓↓

P1110625.jpg


この中に答えがありました。

ウルトラマンのデザインを手がけた成田亨さん。
怪獣「ゴモラ」は、今回出品される黒田長政の大水牛脇立兜を
イメージソースにしていたのです・・・!!


成田さんは神戸生まれですが、青森もゆかりの地と言うことで
原画の多くは今、青森県立美術館に納められています。
今回の展示ではその絵を写真パネルで紹介させていただく予定です。
(著作権があるので、ここでは画像は出せません。是非展覧会場でごらん下さい!)

個人的には、
私が学生の頃大好きだった成田美名子さんという漫画家さんのご親戚ということもあり、
なんだかとても親近感を感じていたりします。


はっきり特定の兜との関係性が記されているのはゴモラだけですが、
この図録を見ていると、他の怪獣やウルトラマンたちも、
なんらかの変わり兜のイメージを負っているように思えます。


現代の戦闘モノへの古典作品の投影、ということでは、エヴァ展ともつながっていますよね。

エヴァ展とこの展覧会とは全く別方向からのアプローチではありますが、
普段親しくしていただいている刀匠会のみなさんと、私とが、
ほぼ同時期に同じような思いを持ってそれぞれに企画を立てていたのは
似たもの同士ということなのでしょう(笑)。

玉稿がやってきました

今回の展覧会、いくつかモットーを持っているのですが、そのひとつが、

敷居は低く、奥行きは深く


ということです!


というのも、当館でこの春開催しました「幽霊妖怪画」の展示では、
展示を企画された福岡の学芸員の方のユニークな解説文が大変話題を呼びました。
大多数のご意見は、わかりやすくて楽しい、という好意的な反応でしたが、
中には主観的すぎるというご批判もありました。

こういうものは多数決ではないので、ひとつひとつのご意見を踏まえ、
よい点はぜひぜひ真似させていただきたいというスタンスで考えています。
答えが出ているわけでもありませんし、思うようにもなりませんが、
少しでも共感してもらいやすい内容で、かつ、奥行きの深いものを、
と思うわけですが、能力不足ゆえ書いては削り、書いては削りの日々が続きます。



そんな今回の図録には、私の駄文の他、
講演会にもお越しいただく須藤茂樹先生(四国大学)と、
日本刀文化に広く造詣のある渡邉妙子先生(佐野美術館)のお二方にご寄稿いただきました。

須藤先生には、戦国大名と変わり兜について、
渡辺先生には、鉄鐔の魅力について、
それぞれお書きいただきたいとお願いしておりましたところ、

それぞれに大変個性的なご寄稿をいただきました!
私の駄文も加え、3者3様といいましょうか。
テイストは全く異なりますが、バラエティがあるのはこの展覧会らしくていいのではと思います。


しかもそれがまさに、
お二人には何もお伝えしていなかったにも関わらず、
「敷居は低く、奥行きは深く」
をそれぞれに実践していただいておりました。プロの仕事ですね。
一読させていただいて、それぞれに唸らされました。


先に読めるのは編集担当の役得ですね♪


皆様のお目に触れる日まで、ぜひぜひ楽しみにお待ちくださいね!!

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