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変わり兜×刀装具

Author:変わり兜×刀装具
平成25年11月2日(土)~12月8日(日)まで、
大阪歴史博物館で開催される特別展のご案内ブログです♪
事前に読んでおくとより一層展示が楽しめる情報をご提供します!

会期が短いので、ぜひお早めにお越し下さいね。

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変わり兜のナゾに迫る

変わり兜について、
多くの人が疑問を持つのが


どうしてこんな造形を作ったのか?

ということでしょう。
こんなかたちを、一体誰がなんのために?

というのは素朴な疑問です。

でも実は、コレに対する明確な答えは無かったように思います。

よく言われているのが


戦場で目立つため。


ということ。
目立つ、という表現はともかく、
戦国時代の兜に限定すれば、
武将として自己を表現するために作られたということは
その通りだろうと思います。

でも、

江戸時代のちょっとユニークな兜の存在は、
戦場うんぬんでは説明がつきません。


そして、疑問が残るのは、江戸の兜の制作動機。
かくいう私も知りたいと思っておりました。
正直言って、本展を構想し始めた2年前には
明確な見当を持っていたわけではありませんでした。
でも、準備を進めるうちに、徐々に輪郭が見えてきたのです…!!



ちなみに、
10年ほど前に神奈川であった展覧会では、祭礼での用途という新視点が呈示されました。
確かに祭礼図には作りものやかぶりものが描かれています。
うちの博物館が所蔵する「蝶々踊り図巻」にも面白いいでたちの人々が描かれていて、
見ていてとても楽しくなります。

(ちょっとトリビア…
当博物館で特別展会場の閉室期間に下ろしているシャッターの図柄は蝶々踊り図です!)




でも、現在、鑑賞の対象となっている変わり兜の多くは
高度な工芸技術を駆使したものであり、
相当の経費を投下された贅沢品です。
そんな高級品を
消耗が想定される、風流踊りに使うとは考えにくく、
一部について説明が付いたとしても、
説明が付かない作品は相当数残されます。


そんなナゾに、この展覧会はひとつの視点をご用意しました!!


気になるあなたは、展覧会場へどうぞ~!

会期は11月2日から、約1ヶ月ですので、ご注意を!!

あと、しつこいですが、火曜日は休館しています!

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まだまだ気づくこと

作品拝借の旅から帰ってきました。

荒天が予想された今週、
多数の皆様にご心配やご迷惑をおかけしましたが、
おかげさまで、
暴風や豪雨や渋滞や通行止めなどの困難に見舞われることなく
順調に戻ってくることが出来ました。多謝。

行った先々で、この展覧会、話題になってますよ~、
と声をかけていただきました☆
いつにない手応えに、“関西・秋の展覧会レース”で
鼻の差ひとつぬきんでたかも!?と思ったりしています。(幻想?)

実は、展覧会を渡り歩くみなさまの利便性のために、
この展覧会、時期を少しずらしたつもりだったのですが、
今年はこの時期に大きな企画が集中しちゃいましたね。

でも、遠方からまとめて見に来る人には便利かもしれません。

・・・・・・・・・・

この展覧会、最初に構想してから準備過程で、
いろいろ気づくことがあり、構成も徐々に進化していったのですが、
作品を拝借する過程でも、まだまだ気づくことがあります。

仙台市博物館さんからお借りする、政宗の具足。
弦月の前立てのコンディションチェックの際に、
反りがあるので注意してください、と言われました。

古い文化財の場合、
経年劣化で反りやひび、割れといった劣化が生じるケースは多いので、
その手の反りかと思い見てみると、
その加減から、
劣化の反りではなく、造形として意図的に付けられた反りと思いました。

つまり、この前立て、一枚の板を三日月形に切り出しただけ、ではなくて、
両端を前側に僅かに倒して立体的に見せているのです。
他の伊達家作例と比較していないので、断定は出来ませんが、
今回お借りする作品だけを見る分には、そのように思えます。

かっこよさの背景には、見えないところに作り手の工夫が隠れているものだ、
と改めて感心しました。

仙台市博さんでは今、慶長使節400年記念の大きな展覧会をされていました。
間隙を縫って、走り抜けるように見せていただきましたが、
関西から出張している作品もあり、珍しい作品もありで、見応えがありました。

その中で、ポスターにも使われている、
ヨーロッパから出陳されている、支倉常長の肖像画。
この絵で彼が帯びている拵は必見です。
というのも、西欧の肖像画は、事物を克明に描くものなので、
本当にその当時に彼が身につけていた拵を描いていると考えられます。
桃山時代の上級武将が、渡欧という特別な場面で佩用した拵がどのようなものか、
という貴重な情報を伝えてくれます。

そこで彼が佩用している腰刀は、
今回出品される、細川三斎・幽斎所用の金圧し出しの拵(重要文化財)と
非常によく似ていますし、
鞘の霰地は、黒田家の金霰地の拵(今回の出品品ではありません)と類似しています。

今回の展覧会では、
このような圧し出しの流行を物語る、出土事例も展示していますが、
支倉常長の肖像画を見て、
あらためて、金圧し出しが桃山時代の流行であったとの考えを強くしました。


忙しくなってきたので、画像抜きでの記事が続きますが、
作品は会場でぜひ、ごらんください☆

追加イベント

ひこにゃん関係の追加イベント、本日当館ホームページ上で告知予定です。

チェックよろしくお願いします。

ひそかに出品リストをアップしています

博物館ホームページに、出品リストをアップしました。

特別展告知記事の一番下にあります。

ちょっと見つけにくいですが、ご興味のある方はどうぞ。


重要文化財12件、重要美術品1件、県指定・市指定多数出品されます!

刀装具とコラボしたワケ

カタイ話の続きです。


今回、変わり兜を刀装具とコラボさせているのは、
変わり兜という強い個性を放つ作品群を
異なる視点から冷静に比較検討する指標とするためでもあります。
(もちろん、作品が素敵だからという理由もあります♪♪)


すべての刀が戦場を経ていないように、
すべての兜は戦場を経ていません。コレは事実です。
でも、その側面はこれまであまり積極的に伝えてこられなかったわけです。


理由はよくわかりませんが、
戦場を経ていない兜は少し値打ちが落ちるかのような
そんな価値観が兜の世界を支配していたのかもしれません。

しかし、戦場を経ていないからといって、
今回ポスターに使わせていただいている熊の兜の魅力が薄まるとも思いません。


今回の展覧会では、冷静な視点からそんなタブー(?)にもちょっと踏み込み、
「戦場」と切り離して兜を見る見方も呈示させていただいています。



だからといって、刀装具はおまけじゃないんですよ。
兜の造形潮流を比較検討するための指標として、
これほど適した素材はありませんし、
単体で見たときに、これほど高い工芸技術に根ざしたジャンルはありません。

この展覧会、兜と刀装具で分けて2つの展覧会にしたって、
それぞれ、十分観覧料をいただける内容になっています。


(儲け損ねたか・・・?)


音声ガイドと単眼鏡貸し出しのご案内

今回の250点におよぶ名品のうち、
ジャンルや時代のバランスを考えつつ、約30点をピックアップして、
より詳しく&ミニコメントを付けた音声ガイド(有料)を準備中です。

基本事項は図録やキャプションと重なりますが、
せっかくなので付帯情報はなるべく違うお話を入れるように・・・と思っています。



それと同時に今回は、刀装具という細密作品もありますので、
ギャラリースコープ(単眼鏡)の有料貸し出しも行う予定です。

関ヶ原合戦図の細部を見るのにも便利です。

台数に限りがあるので、出払っているときはご容赦願いますが、
細部まで細かく作り込んでいる刀装具の魅力に触れるには、
とても良いツールだと思います。

もちろん、すでにマイスコープをお持ちの方は忘れずご持参くださいね。


なお、追加イベント(まだ増えるかもしれない)の最新状況は、
このブログで今後発信していきますので、
欠かさずチェックをお願いします~。

追加イベント予告

少し前から進んでいます追加イベント、
近々詳しくお伝えできると思います!

ヒントはこれ↓

P1100207.jpg

活きている伝統

突然ですが、
神宮では式年遷宮のクライマックスを迎えました。

4年前、当館では伊勢神宮展を開催しました。
もちろん、今回の式年遷宮を記念してのものです。
偶然ですが、今回の展示と同じ、産経新聞社さんとの共催でした。

神宮では、遷宮のたびに、神様のための新しい御料が新調され、
古い御料は撤下されます。

4年前の展示では、
そういった、過去の遷宮で調進されのち撤下された御神宝を展示しました。
もちろん、これらの御神宝がどういうものかということは、
当時、頭では分かっていたつもりでした。

でも、実際に今回の遷宮の様子を映像で拝見し、
展示場とは違う輝きを放つ御神宝の姿に、
驚いたのと同時に、
まだまだ理解が足りなかったという気持ちでいっぱいです。
改めて、伝統とは、活きた状態で使われることでより意義を増すことと実感しました。


伝統を活かす。

本展では、兜と刀装具という伝統的工芸品にいろんな引き出しをご用意したつもりです。
それぞれの関心で、好きな引き出しを引いて、現在の活動に活かしてもらえればと思います。


さて、
とある公募展の審査をさせていただいたときのこと。
審査員同士はいろいろと情報交換をすることもあるのですが、
この展覧会の話になり、


「伝統的なものはつまらないと思っている人が多いけど、
 つまらなくないって伝えたいんです!」


と、
興奮のあまりデカイ声で言ってしまったらしく、
周りの注目を浴びたことがありました・・・(汗)


でも、文字通り声を大にして言いたい。
伝統は面白いんです。先人の知恵の集まりですから。
守りに入らなければ、これほど面白いものはありません。


今回の展覧会を通じて、伝統のすばらしさをお伝えしたい。


博物館はその仲介者となりたいと思います。

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